「何か驚かされるものに出会ったなら、それを測ってみるというのはよい発想だよ。」(マルクス・ヘルツ)
「たえず自分自身の位置を確かめなければ、人は先へ進めないものだ。道端のどんな小さな謎だろうと放置してはならないのだよ。」(フンボルト)
「正確性が何の意味ももたないとすれば、人はどのようにして生きていけばいいのでしょうか。」(フンボルト) 「最善を尽くせばいいんだよ。ついでに言っておくなら、これは自由な船だ。何か自分に合わないことがあれば、いつでも好きな時に降りていいんだ。」(船長)
「人間がこの世に存在しなければならないとすれば、誰から問われたわけでもないとしても、何かをなしとげるように努力することはできる。」(ガウス)
博物学者・地理学者アレクサンダー・フォン・フンボルト(1769~1859)と数学者・天文学者・物理学者カール・フリードリヒ・ガウス(1777~1855)というドイツ人ふたりを主人公に据えた哲学的冒険小説。事実と虚構をめぐるスリリングな遊戯であり、当時の最先端の科学水準を描いたドキュメントであり、世界を股にかけた異文化衝突の物語。あるいは、天才ならではのエゴイズムと孤独感をテーマとする風刺小説であり、家族間および友人同士の強い結びつきを描く心温まるドラマでもある。
(訳者あとがきより)

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