誘拐児(翔田 寛 著)

戦中、終戦翌年、昭和36年と時空を飛び、楽しい読書時間でした。昭和36年の殺人事件がきっかけで、15年前(終戦翌年)の未解決誘拐事件が動き出す。一度読み終わった後、すぐにもう一度読み直しました。「なるほど、なるほど」と答え合わせをするように...

逆転のメソッド(原晋 著)

“日頃から自分の目標を明確に定め、目標に向けたプロセスを大切にしていけば結果は必ずついてくるというのが、私のふだんからの指導理念である。目標を定めていれば、どんな小さな試合でも今、自分がどこにいるかという位置がわかってくる。そこから目標に向...

屍人荘の殺人(今村昌弘 著)

“――うまくいかないもんだな。”(本文より)第27回鮎川哲也賞受賞。『このミステリーがすごい!2018年版』、〈週刊文春〉2017年ミステリーベスト10、『2018本格ミステリ・ベスト10』第1位。

罪の声(塩田武士 著)

“少し話し過ぎたかもしれない―――。俊也は話しながら秘密が秘密でなくなる恐怖を覚えていたが、それ以上に生殺しのような現状に耐えられなかった。”“少しでも次につながる「何か」を聞き出さねばならない重圧が、俊也の身を強張らせた。”“板長の心の揺...

ネジ式ザゼツキー(島田荘司 著)

「難問は、常に解決への重大なキーだ」「最大の謎は、最大のヒントだね」「興奮による神経伝達物質の分泌が多かった経験が、衝突の重圧に耐えて、物語のあちこちに生き残っている。(略)子供の頃から何度も聞いたような基礎的、それとも常識的な情報では興奮...
新聞

「1日240時間」とリキッド消費(日本経済新聞・2025年11月1日付)

大阪・関西万博の期間中、テクノロジーを皮肉った前衛的なSF映画が会場で上映されていた。映画のタイトルは「1日240時間」。1970年の大阪万博時に制作された映画で、脚本は小説家の安部公房、監督は勅使河原宏。映画の内容はこうだ。ある科学者が人...

時の旅人(アリソン・アトリー著、松野正子訳)

「読み書きなんぞできなくても、わたしは、ちゃんとうまくやってきた。つまらないものを詰め込んで頭を混乱させたりしないで、いつもすっきりさせとくのさね。」”安全な世界がそこにありました。立ち去りさえすればいいのでした。けれども、私は、他の人には...

その時鐘は鳴り響く(宇佐美まこと 著)

"ダメ元でも可能性を潰していけば、やがて見えてくるものがあるだろう。「捜査に無駄はない」教わったことを愚直に踏襲するだけだ。”「いいか。人の思惑や感情には関係なく、この世には正しいこと、守るべき筋がある。誰にも見えていて、誰にも公平で公明な...

アミ 小さな宇宙人(エンリケ・バリオス 著、石原彰二 訳、さくらももこ 絵)

「すべてのものは、みな関連し合って成り立っているんだ。偶然なんてひとつもないんだよ。」「まだ現実に起きていない先のことをあれこれ気に病むのではなく、いま起きていることにあたることの方が賢明なことだよ。(中略)もっと”いま”という時を楽しむよ...

ドッペルゲンガー宮《あかずの扉》研究会流氷館へ(霧舎巧著)

「そうね。大事なのはわかることじゃなくて、わかってあげることなのよね。これって、人間が生きていく上でとっても重要なことだと思うわ」(森咲枝)「他人を蔑んだ言い方をする時、その本人は周りからそれ以上の蔑んだ目で見られていることを自覚するんだな...